【4月25日 AFP】ドイツ連邦検察庁は24日、ロシアと中国から資金を受け取っていた疑いで、反移民を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に所属する欧州議会(European Parliament)議員に対する予備的な捜査に着手したことを明らかにした。

 この議員はマクシミリアン・クラー(Maximilian Krah)議員で、欧州議会選挙の有力候補。同議員のスタッフも22日、中国の情報機関のためにスパイ活動をしていた疑いで逮捕されたばかり。

 検察庁は、クラー氏の予備捜査の目的について、「議員の贈収賄絡みの犯罪行為の嫌疑」があるかを調べることにあるとしている。

 クラー氏は、スタッフのジアン・グオ(Jian Guo)容疑者が逮捕された後、AfDのアリス・ワイデル(Alice Weidel)、ティノ・クルパラ(Tino Chrupalla)両共同党首と会談し、欧州議会選の同党筆頭候補にとどまる意向を表明。

 ただ両共同党首によれば、クラー氏は今週末に開催予定の欧州議会選に向けた決起集会には参加しない見通し。6月の欧州議会選、9月に予定されている三つの州議会選を控え、AfDは深刻な危機に陥った形だ。(c)AFP/Femke COLBORNE