【3月29日 AFP】ロシアは28日、モスクワ郊外のコンサートホールで先週発生した銃撃事件について、実行犯が「ウクライナの民族主義者」とつながっている証拠を得たと主張した。米国はこれを「非常識なプロパガンダ」と一蹴した。

 重大事件を担当するロシア連邦捜査委員会(Investigative Committee)は、「拘束した実行犯を取り調べ、押収した機器を検査し、金融取引情報を分析した結果、実行犯がウクライナの民族主義者らとつながっている証拠を入手した」と述べた。実行犯は「ウクライナから多額の資金や暗号資産」を受け取っていたという。

 連邦捜査委はさらに、実行犯への資金の受け渡しに関与した男1人を特定・拘束したとして、裁判所に勾留を請求する方針を示した。

 これに対し、ウクライナと西側諸国は、ロシア側の主張をばかげていると一蹴した。

 米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は28日の記者会見で、「最高の肥やしのセールスマンは、試供品を口の中に入れて運んでいるものだとおじがよく言っていた」「ロシア当局はかなり優秀な肥やしのセールスマンのようだ」と述べ、ロシアの主張を「非常識なプロパガンダ」だと一蹴した。(c)AFP