【3月29日 AFP】米大リーグ(MLB)、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)でプレーする大谷翔平(Shohei Ohtani)の本拠地デビュー戦を見るため、東京からロサンゼルスまで5477マイル(約8800キロメートル)をフライトした71歳のミヤザキ・ヒロアキさんは、AFPの取材で「大谷にホームランを打ってもらいたい」という一つの願いを口にした。

 古巣ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)時代に2度のア・リーグ年間最優秀選手(MVP)に選出された大谷はこの日、本拠地ドジャースタジアム(Dodger Stadium)でセントルイス・カージナルス(St. Louis Cardinals)とのレギュラーシーズンホーム開幕戦に臨んだ。

 本塁打の数はエンゼルス在籍6シーズンで積み上げた通算171本から増やすことはできなかったものの、3打数2安打の活躍を見せてチームが7-1で快勝するのに貢献し、ドジャースが総額7億ドル(約1060億円)もの大金をはたいて獲得したのは良い買い物になるであろうことを示した。

 スタジアム内にある複数のメガストアでは、1着199ドル(約3万円)のレプリカユニホームをはじめ、ペナントやキャップなど大谷の関連グッズを購入するためにファンが辛抱強く長い列を作っていた。

 東京出身でロサンゼルス在住の銀行員であるキタダ・タケシさんは、「彼(大谷)のためにシーズンチケットを購入した」という。ドジャースが大谷を獲得するために支払った額については「妥当な値段」だったと考えており、「非常に妥当な値段だ。とにかく、きょうここでグッズを買っている人々を見てくれ。ドジャースは大谷でもうけることができる」と話した。

 キタダさんは、大谷がエンゼルスにいたときは定期的にアナハイム(Anaheim)を訪れていたが、「今はドジャースを応援している」と笑みを浮かべた。

 69歳の弁護士で長年のドジャースファンであるジーン・ワイスバーグさんは、大谷がドジャースの一員になった姿を見るのは「特別なこと」だといい、「大谷はエキサイティングな選手だ。毎日彼を見られるようになったのは特別なこと。私たちはもう長らくシーズンチケットの所有者だから、各時代の選手を大勢見ている」と述べた。

「選手たちが一緒に特別なチームを作り上げている。私たちは彼らが活躍できるかどうか見守る必要がある。けがは起きるだろうし、他のチームも台頭してくるだろう。それでも野球のシーズンが開幕するとわくわくする」

 ワイスバーグさんはその一方で、大谷の元通訳が違法ギャンブルに関与したとされるスキャンダルについては慎重な姿勢を示し、「しばらく見守っていこう」「彼(大谷)の語ったことが事実であることを願っている。これは誰にも分からない」と述べた。(c)AFP/Rob Woollard