【5月10日 AFP】研修医によるストライキが長期化している韓国で10日、厳格な審査に合格した場合に限り、海外医師免許取得者による国内施設での医療行為を許可する方針であることが明らかになった。韓悳洙(ハン・ドクス、Han Duck-soo)首相が発表した。

 韓国では、大学医学部定員引き上げの政府方針に反発する研修医ら約1万人が、2月20日から職場を離脱しており、病院は治療や手術の中止、延期を余儀なくされている。

 政府は今週、医療現場での混乱解消を目的に、外国の医師免許保持を条件に国内で医師として働くことを認める考えを示した。

 韓首相は10日、「医師として適任ではない人物が国民を診ることがないよう、徹底的な安全策を講じる」と述べ、外国の医師免許を持っている場合でも適正を確認する考えであることを明らかにしている。

 保健省は先月、事態を打開すべく妥協案を提示したが、研修医らはこれを拒否。計画自体の撤回を改めて求めた。韓国政府は、医師不足と高齢化社会への対応で医学部定員の引き上げは必要だとしている。(c)AFP