【5月10日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2024)は9日、男子シングルス1回戦が行われ、元世界ランキング1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は予選勝者のジズー・バーグス(Zizou Bergs、ベルギー)を4-6、6-3、6-4の逆転で退け、2回戦に進出した。

 けがから復活途上のナダルは、気持ちのこもったプレーで本来の姿の片りんを見せたが、全仏オープン(French Open 2024)の開幕が近づく中でサーブに苦しむなど、自身の四大大会(グランドスラム)での基準にはまだまだ届いていないように見えた。

 2回戦では世界ランキング9位のホベルト・ホルカシュ(Hubert Hurkacz、ポーランド)が待ち受けており、改善が必要な内容だった。

 この日はバーグスに終始押し気味に試合を進められながらも3時間近いフルセットの末に初戦を突破した。おそらく最後の出場になるとみられる全仏オープンまであと2週間半となる中で、試合後には本人も「体を限界まで追い込めるということを証明する必要がある」と話し、けがの「不安」を考えてはいられない段階に来ていると強調。「リスクを取る必要がある。以前よりは挑戦する準備ができていると感じる」と語った。

 四大大会(グランドスラム)通算22勝のナダルは、けがの影響で昨シーズンのほとんどを棒に振り、現在の世界ランクは305位まで落ちているが、イタリア国際では歴代最多となる10回の優勝を誇っている。(c)AFP