【5月10日 AFP】サッカーイングランド代表の名選手デビッド・ベッカム(David Beckham)氏(49)は9日、低迷が続く同国プレミアリーグの古巣マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の選手に対し、クラブのためにプレーするやる気を証明するよう促した。

 ベッカム氏は現役時代の1998-99シーズン、ユナイテッドの中心選手として名将アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)氏の下、プレミアリーグと欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)、FAカップ(FA Cup)制覇の3冠達成に貢献した。

 一方、今季のユナイテッドは前節のクリスタルパレス(Crystal Palace)戦で0-4の惨敗を喫するなどリーグ8位に沈んでおり、チームを指揮するエリック・テン・ハーフ(Erik ten Hag)監督は解任の危機にさらされている。

 この日、1999年に3冠を達成したチームを題材としたドキュメンタリーシリーズのプレミアに出席したベッカム氏は、選手たちも低迷するクラブの責任を負うべきだとの考えを示し、「監督があまり何もしなくて済むくらいがいい。それがマンチェスター・ユナイテッドの選手として、大きな試合でプレーするということ。選手たちはやる気がなくてはならない」と話した。

 今季のユナイテッドは宿敵マンチェスター・シティ(Manchester City)とのFAカップ決勝を残しており、勝利すればテン・ハーフ監督の2シーズン目が救われる可能性もある。

 ベッカム氏は、「プロのサッカー選手で、大好きな仕事をし、大好きなクラブでプレーしているならば、それがレギュラーシーズンであろうが、ライバルクラブとのFAカップ決勝であろうが、どんな試合であろうがやる気を出すには十分だ」「そうでなければ、間違ったチームにいて、間違った競技をプレーしているということだ。毎試合、同じメンタリティーと気持ちで臨むべきだ」と続けた。

 テン・ハーフ監督については「エリックが非常に有能で良い指揮官であり、正しいモチベーションを持っているのは分かっている」とコメントした。

 クラブはファーガソン政権の最終年となった2012-13シーズンを最後にリーグ優勝から遠ざかり、以降は不振が続いている。

 ベッカム氏は、「ユナイテッドのこの5年、10年、15年は厳しいものだが、ボス(ファーガソン氏)が去り、(ロイ・)キーン(Roy Keane)やギグシー(ライアン・ギグス<Ryan Giggs>)、そしてギャリー(・ネビル<Gary Neville>)がいなくなっては、決して簡単なことではないと皆分かっている」とも話し、「このドキュメンタリーから、選手たちにはこうした成功への刺激を感じてほしい」と述べた。(c)AFP