【5月6日 AFP】ケニアは5日、3月から相次ぐ豪雨・洪水による死者が累計228人となったと発表した。今後も大雨は続く恐れがあるとしている。

 4日には新たな熱帯低気圧が上陸した。西部では5日早朝、ニャンド(Nyando)川の堤防が決壊し、キスム(Kisumu)郡アヘロ(Ahero)の警察署、学校、病院、市場が被災した。

 5日時点で週末の大雨による死者の報告はないが、現地警察によると水位は上昇を続けており、キスム郊外にある、首都ナイロビへと続く幹線道路の橋が冠水した。

 東アフリカの一部の国では現在雨期を迎えているが、エルニーニョ現象の影響で例年以上の降雨量があり、ケニア以外でも多数の死者が出ている。

 政府のデータによると、ケニアでは3月以降、豪雨による災害で228人が死亡し、72人が今も行方不明となっている。また、21万2000人以上が強制的もしくは自主的な避難を余儀なくされた。

 政府は、多くの主要河川やダムには氾濫や決壊の恐れがあるとして、近隣の住民に避難命令を出した。命令に従わない場合は「安全確保のために強制退去」させるとしている。

 同国では先月29日、西部リフトバレー(Rift Valley)州マイマヒウ(Mai Mahiu)近郊でせき止め湖が決壊し58人が死亡した。(c)AFP/Tanya WILLMER