【5月5日 AFP】自転車ロードレース、ジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2024)は4日、第1ステージ(ベナリアレアレからトリノ、140キロ)が行われ、イネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のジョナタン・ナルバエス(Jhonatan Narvaez、エクアドル)が優勝候補であるUTE(UAE TEAM EMIRATES)のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)らとのスプリント勝負を制して優勝した。

 今回のジロは、開幕2ステージに多数の上り坂が組み込まれた過酷なコース設定になっている。その中で、この日は残り3キロを切って仕掛けたポガチャルにナルバエスが追走すると、ポガチャル、ボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のマキシミリアン・シャフマン(Maximilian Schachmann、ドイツ)とのスプリント勝負で最後に二人を抜き去った。

 総合トップのマリアローザ(ピンクジャージー)を手に入れたナルバエスは、キャリア最大の勝利を喜び「こんなチャンスはそんなにたくさん訪れるものじゃない」とコメント。残り200メートルでスパートに入ったポガチャルに対して、100メートルまで待ったことが勝因だと語った。

 一方、1998年のマルコ・パンターニ(Marco Pantani)以来となるジロとツール・ド・フランス(Tour de France)の2冠を狙うポガチャルは、結局シャフマンにも抜かれて3位でフィニッシュ。レース後にはいら立った様子で「上りで全力を尽くさなければならなかったし、スプリントではナルバエスが上だと分かっていた。僕らにとっては明日の方が向いている」と5日の山岳ステージを見据えた。

 イネオスのチームリーダーを務めるゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)は10秒差の10位。期待されていたチームDSM・フィルメニッヒ・ポストNL(Team dsm-firmenich PostNL)のロマン・バルデ(Romain Bardet、フランス)は57秒差と出遅れ、ベストにはほど遠いことをうかがわせた。(c)AFP