【5月5日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の戦闘休止に向けた交渉について、イスラム組織ハマス(Hamas)の幹部は4日、戦闘の完全終結を含む案以外には受け入れないと述べた。また、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が交渉を「個人的に妨げている」と非難した。

 休戦交渉を仲介しているカタール、エジプト、米国は同日、カイロでハマスの代表団と会談し、昨年10月以来の戦闘の休止に向け協議した。

 英国によると、交渉では40日間の戦闘休止と、ガザに捕らわれている人質とイスラエルが拘束しているパレスチナ人を交換する案について、ハマスが回答することになっていた。

 しかし、ハマス高官は4日夜、イスラエルのガザ撤退を含む戦闘の完全終結を明示していない休戦案には「いかなる状況下でも同意しない」と語った。

 匿名で取材に応じたこの幹部は、「ガザ侵攻の終結と関連づけることなく」人質解放を実現させようとするイスラエルを糾弾。ネタニヤフ首相が「個人的な利益」のために休戦合意を「個人的に妨げている」と非難した。

 イスラエルは交渉に代表団をまだ派遣していない。同国政府当局者は、提案されている枠組みに「前向きな動き」があった場合にのみ派遣するとして、「実際の合意には、厳しく長い交渉が予想される」とAFPに語った。

 あるハマス幹部筋はAFPに、交渉は5日に再開されると話した。(c)AFP