【4月30日 AFP】ケニア西部リフトバレー(Rift Valley)州で29日未明、豪雨の影響でせき止め湖が決壊し、土石流などにより少なくとも46人が死亡した。現地当局が発表した。

 決壊したのは英植民地時代の鉄道建設の後、数十年かけて自然形成されたせき止め湖で、同州ナクル(Nakuru)郡マイマヒウ(Mai Mahiu)近郊にある「オールドキジャベダム(Old Kijabe Dam)」。

 濁流に見舞われた集落カムチリ(Kamuchiri)では木々が根こそぎにされ、車両や民家が押し流された。教師だという女性(53)は「地震か列車が走っているような音がした」と話した。

 ナクル郡の災害対応責任者は、29日夜の時点で46人の遺体が収容されているとAFPに語った。死者のうち20人は女性で、17人は子どもだった。実際の死者数はさらに多い恐れがあるという。

 今年はエルニーニョ現象の影響で例年以上の豪雨が東アフリカを襲っている。3月から5月にかけて、年に2回ある雨季の一つを迎えているケニアでも多くの死者が出ている。(c)AFP/Hillary ORINDE