【4月26日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領は25日、同国各地の大学で続く親パレスチナデモでの「憎悪(ヘイト)」は、2017年に東部バージニア州シャーロッツビル(Charlottesville)で開かれた白人至上主義団体による集会よりもはるかにひどいとの認識を示した。

 不倫問題の口止め料をめぐる事件の裁判でニューヨーク・マンハッタン(Manhattan)地区の裁判所を訪れていたトランプ氏は、「至る所で抗議活動が行われている」「シャーロッツビル(の集会)は取るに足らない出来事だった。今回の抗議活動の比ではない。憎悪の点でもそうだ。今回のものはとてつもない憎悪だ」と記者団に語った。

 2017年にシャーロッツビルで開かれた集会「ユナイト・ザ・ライト(Unite the Right)」には、全米各地から白人至上主義者が集結した。集会は、白人至上主義者の一人がカウンターデモ隊に車で突っ込み、女性1人を殺害、19人を負傷させる結末となった。

 トランプ氏はシャーロッツビルでの衝突を非難するまでに48時間を要しただけでなく、「とても立派な人物が双方にいる」と述べたことで広く批判された。

 親パレスチナデモをめぐるトランプ氏のコメントを受け、11月の大統領選で対戦するジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の選挙陣営は同日、シャーロッツビルの集会の動画を投稿。そこにはトーチを掲げて「ユダヤ人がわれわれに取って代わることはない!」とシュプレヒコールを上げるネオナチ(Neo-Nazi)や白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン(KKK)」のメンバーの姿が映っていた。(c)AFP