【4月25日 AFP】アルペンスキー男子で2個の五輪金メダルを誇るマルセル・ヒルシャー(Marcel Hirscher)が24日、オランダ代表として来季から6シーズンぶりに現役復帰すると発表した。

 オーストリア代表として前人未到のW杯総合8連覇を果たした35歳のヒルシャーは、自身のインスタグラムに投稿した動画で「スキーをする喜びは一度も消えなかった」と話し、母の母国オランダの代表として復帰を選んだことについては、オーストリアの若手からコーチや練習環境、出場枠といったリソースを奪わないようにするためだと説明した。

 国籍変更の判断についてオーストリア側は渋い反応を示しており、同国スキー連盟(Ski Austria)の会長は「非常に残念」と嘆きつつ、「最終的には彼に敬意を表して支持することにした」とコメントした。

 ヒルシャーはW杯通算67勝を記録し、2018年の平昌冬季五輪では大回転と複合の金メダルに輝いた。世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships)でも7個のタイトルを獲得。スキー大国のオーストリアでは絶大な人気を誇り、引退後は自身のスキー会社を設立していた。(c)AFP