【4月25日 AFP】サッカースペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は24日、今年1月に今季限りでの退任の意向を表明していたシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)監督が、留任する見込みだとAFPの取材に明かした。

 国内メディアは、昨秋に2025年までの契約延長に合意していたシャビ監督がジョアン・ラポルタ(Joan Laporta)会長やスポーツディレクターのデコ(Deco)氏との会合を経て、劇的に心変わりしたと伝えている。

 チームは1週間前に欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2023-24)準々決勝でパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に敗れ、21日のリーグ戦では伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」で首位レアル・マドリード(Real Madrid)に屈し、勝ち点差を11に広げられている。

 退団を決断した際に「解放された」と感じたというシャビ監督は、この仕事が自分の「夢」だと繰り返し語ってきたものの、最終的にその役目のプレッシャーが大きすぎることが分かったと明かしていた。

「どの監督にも起こった。ペップ(ジョゼップ・グアルディオラ<Josep Guardiola>)から伝えられ、エルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)にも起きた。ルイス・エンリケ(Luis Enrique)が苦しんでいるのも見た」

「バルサの監督でいると、悲惨で不快な気分になり、人々に敬意を払われていないように感じるときが多い。精神衛生上ひどいもので、続ける意味がないと思うほど、気力もなくなる」

 シャビ監督は2021年11月に指揮官に就任してチームを立て直し、昨季はリーグ制覇を遂げた。しかし今季はスペイン・スーパーカップ(Spanish Super Cup 2024)でもレアルに完敗を喫し、国王杯(Copa del Rey 2023-24)でもアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)に屈した。

 退任の意向発表後は、現在バルセロナのBチームを率いるラファエル・マルケス(Rafael Marquez)氏のみが後任の有力候補となり、経験豊富な指導者のうわさは少なかった。

 可もなく不可もないシーズンを送るバルセロナだが、16歳のラミネ・ヤマル(Lamine Yamal)や17歳のパウ・クバルシ(Pau Cubarsi)、20歳のフェルミン・ロペス(Fermin Lopez)の台頭もあり、クラブの今後の隆盛に希望の兆しが見えている。(c)AFP