【4月20日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は19日、英ロンドンで「五輪AIアジェンダ」を発表し、トーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は人工知能(AI)が「世界の隅々にいる」才能あるアスリートを割り出すのに役立つと述べた。

 バッハ会長は2012年のロンドン五輪が開催されたオリンピック公園(Olympic Park)でスピーチを行い、世界的にAI革命が加速する中で五輪ムーブメントが変化をリードする必要があるとの認識を示し、「本日われわれは、五輪の独自性と競技の適切さを保つために新たな一歩を踏み出す。そのために、われわれは変化の対象ではなく、変化のリーダーになる必要がある」と述べた。

 また、「AIとスポーツのための総合的な戦略」を構築するためには、「全体的」なアプローチが不可欠であると指摘。「AIは世界の隅々にいるアスリートや才能の割り出しに役立つ。AIはより多くのアスリートに対し、各自のトレーニング方法や優れた競技用具、そして調子や健康を維持するためのさらなる個別プログラムを提供することができる」と語った。

 フェンシングの元五輪金メダリストであるバッハ会長は、AIの他の利点として公平な判定、より優れた安全対策、観客体験の改善などを挙げた。(c)AFP/John WEAVER