【4月19日 AFP】在仏ウクライナ大使館は19日、闘病中の仏俳優アラン・ドロン(Alain Delon)さん(88)に最高位の勲章を授与すると発表した。ロシアの侵攻を受けるウクライナに対するドロンさんの支援をたたえるものだという。

 ウクライナ大使館は「この戦争の初日から、ドロン氏はウクライナを支援する発言を多くしてきた。われわれにとって象徴的かつ重要なものだ」と述べた。

 また、ドロンさんが2022年に元俳優のウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領との対話に参加したことや、テレビ番組でウクライナ人詩人タラス・シェフチェンコ(Taras Shevchenko)氏の作品を朗読したことにも言及した。

 ウクライナのバディム・オメルチェンコ(Vadym Omelchenko)駐仏大使は仏テレビ局TV5モンドで勲章授与を発表し、「親愛なるアラン・ドロン氏、あなたが簡単ではない状況にあることは承知しているが、あなたは一人ではないと伝えたい」「多くのファンとあなたを愛する人がいる。私とわが国民はいつもあなたの傍らにいる」と述べた。

 映画『太陽が知っている(The Swimming Pool)』、『山猫(The Leopard)』、『太陽がいっぱい(Purple Noon)』などで知られるドロンさんは、2019年に脳卒中を起こして以来、健康状態が思わしくない。

 今年1月から、医療に関する決定は後見人が担っている。最近はドロンさんをめぐって、息子のアントニー(Anthony Delon)さんとアランファビアン(Alain-Fabien Delon)さん、娘のアヌーシュカ(Anouchka Delon)さんの間で確執が深刻化している。(c)AFP