【4月19日 AFP】18日に行われたサッカーヨーロッパカンファレンスリーグ(UEFA Europa Conference League)準々決勝第2戦で、アストン・ビラ(Aston Villa、イングランド)にPK戦の末に敗れたリール(Lille OSC、フランス)のオリビエ・レタン(Olivier Letang)会長が、相手GKエミリアーノ・マルティネス(Emiliano Martinez)の態度がふさわしいものではなかったと苦言を呈した。試合は2戦合計3-3で迎えたPK戦を4-3で勝利したビラが、4強入りを決めた。

 マルティネスはアルゼンチンがPK戦の末にフランスを下した2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)決勝で挑発的な喜び方をしており、この姿を忘れていないリールのファンから終始敵意を向けられていた。PK戦ではナビル・ベンタレブ(Nabil Bentaleb)とリールの主将バンジャマン・アンドレ(Benjamin Andre)のキックをセーブしたが、その際に観客を黙らせるポーズを取ったり、キッカーを動揺させようとしたりするなど、おなじみのしぐさでサポーターを再び挑発した。

 レタン会長は「この若者のことを話して時間を取られたくないが、彼は非常にハイレベルなアスリートの態度ではない」「勝っても負けても、冷静でつつましい態度を維持するべきだ。従って私たちは自分たちのことに集中し、ポジティブな面を出していきたい」と述べた。

 リールでPKを決めた3人のうちの1人であるジョナサン・デイヴィッド(Jonathan David)は、マルティネスのふざけた態度を気にしないようにしていたといい、「マルティネスは気を散らすのが好きなんだ。最初のPKで見たように、ボールを奪いに走ったりとかね」と話すと、「普通ならただ自分のゴールに向かうはずだ。あれは、彼にとって戦術的なゲームであり、自分にとっては試合中のPKの一つだ。とにかく自分は覚悟を決めて、そのことに集中していた」と振り返った。

 一方、マルティネスは試合前半に警告を受けた後、PK戦の途中でもイエローカードを提示されてひやりとする場面があった。ビラを率いるウナイ・エメリ(Unai Emery)監督は、マルティネスが退場になるかと思ったと明かしたが、数シーズン前のルール改正でイエローカードはPK戦には持ち越されないことになっていた。(c)AFP