【4月17日 AFP】イタリアで今週末に開幕する国際美術展「ベネチア・ビエンナーレ(Venice Biennale)」で16日、イスラエル館の出品作家がパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での戦闘停止を訴え、展示会場を閉鎖した。

 イスラエル館の出品作家、ルース・パティル(Ruth Patir)氏は、プレビュー前日に当面の会場閉鎖を発表。ビデオインスタレーション作品「(M)otherland」は20日から展示予定となっていたが、停戦と人質解放が実現するまで会場を閉鎖するとした。

 パティル氏はインスタグラムに、自身とイスラエル館のキュレーターは「アートではなくニュース」になったと投稿。ビエンナーレでの展示機会を有意義なものにしたいとし、「人質が解放され、停戦合意が結ばれた際に会場を再開すると決めた」と述べた。

 ビエンナーレの開催を前に、アーティストや建築家、キュレーター数千人は、今年の美術展からイスラエルを排除するよう主催者に求める嘆願書に署名。この動きに対しイタリア文化省は「恥ずべき行為」と非難していた。

 べネチア・ビエンナーレの会期は今月20日から11月24日まで。(c)AFP