【4月16日 AFP】ワールドサーフリーグ(WSL)男子で11度の世界王者に輝いたケリー・スレーター(Kelly Slater、米国)が、16日に豪マーガレットリバー(Margaret River)で行われた大会で敗退し、WSLのチャンピオンシップツアー(CT)出場権を失った後、「これで終わりの感じがする」と発言した。

 52歳のレジェンドサーファーのスレーターは、インタビューで涙をこらえながら「これで終わりの感じがするが、別の何かの始まりであり、残りの人生の始まりだ」と話した。

 今後フィジーで行われる大会のワイルドカード(主催者推薦)も申請したと明かし、引退するとは断言しなかったが、過去にも現役生活終了を示唆する発言を何度か残しており、すでに今夏のパリ五輪出場も逃している。

 この日の競技後は感極まった様子を見せ、肩車をされてビーチから引き上げる際には、ファンや仲間の選手たちから拍手が起こった。

 3度の世界王者で、自身は2018年に引退したミック・ファニング(Mick Fanning)氏はインスタグラムで、スレーターの「信じられないようなキャリア」をたたえ、「すべての記憶とバトルをありがとう」とねぎらいのコメントを送った。

 スレーターは1990年にデビューすると、その2年後に当時20歳で初の世界タイトルを獲得した。最後に世界一に輝いたのは2011年で、世界王者の最年少記録と最年長記録の両方を保持し、史上最高のプロサーファーとしての呼び声が高い。(c)AFP