【4月16日 AFP】男子テニス、通算22度の四大大会(グランドスラム)制覇を誇るラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は15日、過去12回優勝しているバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2024)でのツアー復帰は「贈り物」だとし、今季がキャリア最後になるとみられている中ですべての瞬間を楽しみたいと語った。

 37歳のナダルは2023年シーズンの大半を棒に振った後、今年1月のブリスベン国際(Brisbane International 2024)で股関節のけがを再発させて以降再びツアーから遠ざかり、今回は優勝した22年の全仏オープン(French Open 2022)以来のクレーコートでの公式戦となる。

 復帰を予定していた4月のモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2024)も欠場していたナダルは、記者会見で「どこへ出られなかったとか嘆くより、今ここにいることを喜びたい」とし、「個人的にはバルセロナにいることは贈り物だ。これが最後のつもりですべての瞬間を楽しみたい」と語った。

 また、今季をプロ最後のシーズンと位置づけている一方で、引退の具体的な時期は定めていないとして、「その価値がないと感じるまで前進し続けていく」「前にも言った通り、最後は人生が自分の道を示してくれる」と述べた。

 今大会では順当に勝ち進めば準決勝でカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)と激突するとみられていたが、20歳の同胞はけがで棄権を余儀なくされた。ナダルはアルカラスについて、「順調に早く回復することを願っている。彼はトップシードだから、大会にとっては痛手だ」と気遣いつつ、「自分は準決勝のことを考えられる状況ではない」とも語った。

 ナダルは16日、自身の名を冠したセンターコートで行われる1回戦で、フラビオ・コボッリ(Flavio Cobolli、イタリア)を迎え撃つ。(c)AFP/Rik Sharma