■生産量は増加の一途

 アザギエにある約30の養殖場の一つを経営するジャンノルベール・アケセさんはかつてアビジャンで働いていたが、CIEEの研修を終え、200万CFAフラン(約50万円)を投じ、2021年に養殖事業を立ち上げた。

 アケセさんは笑顔で「もうかる」と話した。

 現在は年1200万CFAフラン(約300万円)の利益を得ている。最低賃金が月収わずか7万5000CFAフラン(約1万9000円)のコートジボワールでは、十分以上だ。

 アケセさんは生産した全カタツムリをCIEEに卸している。

 政府によると、カタツムリの生産量は5年で月25トンから250トンまで激増した。

■粘液や殻も全部使える

 ブリュー氏はカタツムリには捨てるところがないと話した。

 粘液は石けんやシャワージェル、軟こうに利用され、殻は化粧品や家畜の餌の原料となる。

 化粧品製造責任者によると「カタツムリの粘液は保湿効果がある。老廃物を落とし、アンチエイジング作用もある」と強調した。(c)AFP/Stephane Barbier