【8月29日 AFP】スペインの検察当局は28日、同国サッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス(Luis Rubiales)会長が女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会(FIFA Women's World Cup 2023)で優勝した同国代表のヘニフェル・エルモソ(Jennifer Hermoso)の唇にキスをした行為について、「性的暴行」の罪に該当する可能性があるとして予備捜査を開始したと発表した。

 当局は、エルモソが先日ソーシャルメディアで、ルビアレス会長からキスされた際に自分が「暴行の被害者」であると感じたことや、同意がなかったことを明かしたのを受け、発言の「明確性」を踏まえて捜査を開始したと説明した。

 また、「性的暴行、ハラスメントまたは性的虐待の事件を進めるためには、被害者もしくはその法定代理人の告訴が必要」だとし、司法関係者によれば、エルモソが告訴に踏み切らないと決めた場合、検察が事件を進めることは「困難」になるという。

 検察の発表後、RFEFの各地域の責任者は、ルビアレス会長の行為について「容認できない」と非難する声明を発表し、辞任を求めるとともに組織の「抜本的かつ早急」な再編を呼び掛けた。(c)AFP