■ビジネスチャンス

 保険会社と警察は、2020年以降の登録台数急増に伴い、A-トラクター絡みの交通事故が増えていることに警鐘を鳴らしている。過去5年で、事故件数は5倍に増えた。年間の負傷者は200人を超え、2020年には4人が命を落とした。

 だが、人気の高まりはビジネスチャンスでもある。

 オスキャル・フライマンさん(21)は2021年、乗用車をA-トラクターに改造する事業をストックホルム郊外で弟と一緒に始めた。

 フライマンさんは、「A-トラクターは3万クローナ(約38万円)~20万クローナ(約260万円)で買える」とし、既に車を所有していれば、改造費は平均2万5000クローナ(約32万円)程度で済むと語った。

 兄弟が作業場として使っている首都北郊のガレージには、アウディ(Audi)やBMWが所狭しと並んでいる。月に5~6台の改造を手掛けているという。(c)Alma COHEN