【8月28日 AFP】中国では、大量の食品ロスを削減しようという全国的な運動が展開されているが、これにより、食料供給の見通しをめぐって、政府が公表している以上に状況が悪いのではないかという臆測が膨らんでいる。

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 中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は今月中旬、「皿を空にする運動」という意味の「光盤行動(Operation Empty Plate)」に着手。習氏は食品廃棄の現状を「衝撃的で痛ましい」と表現し、毛沢東(Mao Zedong)時代を思わせる全国規模での運動推進に乗り出した。

 約14億人の人口を抱える中国は、世界有数の食料生産国であると同時に、食料消費国でもある。

 しかし今年は主要な米の生産地である長江(Yangtze River)流域が大規模な洪水に見舞われ、広大な農地が被害を受けた上、新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)の影響で供給網にも乱れが出た。

 また国内の豚肉産業は、先のアフリカ豚熱の感染拡大で、病気により死んだ、あるいは殺処分を余儀なくされた豚が約1億匹に上っており、この打撃から依然回復途上にある。

 これらの事態が、耕地の減少や農村部から都市部への人口流出といったより長期的な問題に加わる格好となっている。

 この食料不足を補うため、輸入への依存度が高まっているが、貿易と政治面での摩擦により、中国にとっての三大食料供給国、米国、カナダ、オーストラリアとの関係が目立って悪化している。

 当局は「万事順調」との発表や、今年は穀物が豊作だとする見通しの提示を繰り返しており、これが逆に疑惑を深めることにつながっている。